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アグレッシブな市長

2月16日(火)
前日に続き、松山市消防本部へ。松山だん団プロジェクトの研修に。
全国の消防団員は、今、年々減少する一方で、消防庁も、団員確保のため、総務大臣書簡を発行したり、団員の待遇改善など懸命に団員確保の取り組みを進めている。
しかし、平成11年度の団員は957千人だったが、平成28年2月時点では、859千人と減少の一途で、団員減少に歯止めがかからない。
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一方、松山市消防団は、広域合併も含めて、平成17年度は2147人の団員が平成28年2月時点で、2464人在籍されている。

この間、郵政消防団員や大学生消防団員、事業所消防団員、アイランドファイヤーレディス採用など、取り組んでこられている。女性消防団員は機能別消防団員も含めて、196名在籍され、全国では2番目、中核市では全国トップとなっている。活動は、大規模災害時の避難所の後方支援や、英会話手話通訳などの技能習得、商店街の空き店舗を活用した応急手当法の指導など、活発な活動を展開されている。また、郵便局の職員62名を機能別消防団員として災害情報の収集や救急救命講習会への参加。など、地域に密着した郵便局員の機能を大いに生かした活動を進めておられる。

市内の大学生も機能別消防団員「大学生防災サポーター」として138人に入団してもらい、大規模災害時の避難所運営や市民啓発活動に参加してもらっている。

また、市内事業所の協力を得て、事業所消防団員や、島しょ部の男性の不足時間に奥さんなどをアイランドファイヤーレディスとして日中限定の女性消防団員も充実させている。

松山だん団プロジェクトは、そんな中、消防団の応援活動や団員メリットを付与する取り組みを展開している。自販機の売り上げの一部を消防団活動へ支援する寄付制度」「団員証にIC機能を付け、市内279の事業所、商店、飲食店に団員証提示し飲食代金等の割引や優遇を付与する応援制度を展開している。

その結果、団員確保以上の成果を得ておられる。大学生のが消防団に入団している場合、就職にも有利となるよう認証を発給したり、団員が活動しやすいよう、地元帝人㈱の難燃性の法被を貸与したり、定年制の延長や入団資格の見直し、定員管理の柔軟化、協力事業所制度などにより、入団しやすく活動しやすい消防団を目指しておられる。

消防団員になることによって金融機関の融資制度も有利な制度を提供したりと、あらゆる方策により、消防団員確保策を展開されている。

藤井副主幹の熱心な説明をお聞きし、意気込みのすばらしさ、アイディアの実行力など本気モードを肌で感じることができた。

午後5時半 消防署を後にし、宿舎の松山JALシティホテルに到着

2月17日(水)
午前9時 いよいよ3日目の視察先、岡山県総社市へ車で移動。
12時 昼食会場の総社市近郊の国民宿舎で、バイキング。以前会派で、総社市障害者千人雇用政策を学びに来た時と同じ昼食場所だ。よほど人気の施設なのか、女性の来場者が多い。

午後1時 総社市役所へ。幹事長30分予定を間違い早く着いてしまった。ロビーで、市役所を見学していると、品の良い片岡愛之助のような男性が、声をかけてくださる。

「どちらからお越しですか?」「綾部市議会です。総社市の「子育て王国そうじゃ」の事業を学びに来ました。」と話すと、突然受付の女子職員に「市長室に案内してください」と指示され、玄関で来客のお見送りに行かれた。「市長さんだ~」とみんな驚く。フットワークの良い
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気さくな市長さんだと感心する。

市長室で名刺交換した。片岡聡一市長さん。後刻スマホで調べると、青山学院大学を卒業後、橋本龍太郎元総理大臣の第一秘書を経られ、その後、政府の秘書官も経験され、平成19年から総社市長に就任されている。56歳。様々なユニークな事業を展開されておられ、人口減少どころか、人口増加を実現しておられる。

企業誘致はもちろん。過疎地域や高齢者のための「デマンドタクシー雪舟君」「障害者1千人雇用実現事業」「子育て王国そうじゃ」事業など多彩な事業を展開されておられる。
市長室で、グンゼや京セラなど綾部市のものづくり都市の概要を紹介すると、郡是の精神について説明を求められ前田正名の説明をさせていただいた。総社市も山崎製パンや大手の自動車部品製造企業、郵便局の物流関係事業所など積極的な企業誘致を展開されている。人口10万人以下の都市が全体の6割を占め、人口は5割を占めている。人口10万人以下の都市が町の原点で自治体経営もこの程度の都市の方が展開しやすい。と、持論を展開され、増田元総務大臣は、総社市は消滅都市と指摘されたが、現在でも人口は増加しており、謝ってほしいくらいだ。と。都市経営に相当力を入れておられるアグレッシブな市長さんだった。
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子育て王国の話を聞く前に、「デマンドタクシー雪舟君」の指令センターにご案内いただき、市長自らシステムの説明をしてくださった。
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その後、別室で「子育て王国そうじゃまちづくり事業」の概要を、保健福祉部次長の中山和代さんと、三橋典子子どもか課長補佐からお話を聞いた。

子育て支援は、全国の大きな課題だが、総社市では、総合的に、課題解決にあたっておられる。まさに横串を入れて組織統合され、子どもに関することは子ども課が主体的に取り組んであられた。
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組織も、市長部局の子ども課と教育委員会の子ども夢づくり課の業務を相互に連携し、来年度以降では一階のワンフロアに移動し、ワンストップサービスをされようとしている。
既に、業務の一部(幼稚園・保育所・認定こども園・児童福祉施設・障碍児通所施設)を教育委員会が所管し一本化している。一方市長部局の子ども課には子育て支援係、母子保健係、児童保育係を配しワンストップ化を実現し縦割りの弊害を防いでいる。また、NPO、医師会、商工会議所、など市全体で子育てを支える体制を作っている。市の政策において、政策の優先順位を「子ども」を最優先にと宣言しておられる。

子ども議会も議会や教育委員会ではなく子ども課で担当しておられた。

また、ファミリーサポート事業の展開や、病児保育室を市内の小児科医院に作ったり「子育てそうじゃ」まちづくり実行委員会を組織し、子育て講座や子育て関連イベント、ペアレントサポート口座の開設など展開されている。また、名誉市民の篤志寄付による「子育て王国そうじゃ基金」を造成し、子育て事業に充当している。又、関心を持ったのは、発達障害児の早期発見を目指すため、保健婦・教育委員会等による組織の壁を乗り越えた幼・保・小学校の発達段階に応じた一貫サポートシステムを構築されている。
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他市の多くの先進事例を学ぶことができた3日間だった。「出羽の守」にならぬよう綾部市なりの制度改革を提案していきたいと思う。

片岡市長さんの推進しておられる総社づくりの一端。職員はすべて、カウンターに向かって仕事をしておられた。来庁者がすぐにわかることなど、銀行でも企業でも同様来客への即刻対応を第一に考えておられた。職員もフットワークが良く、すぐに次のところに案内してくれたり、来訪者には席を立って対応してくれたりきびきびとした仕事をされていた。
中山次長さんに「片岡市長さんはいつもあんなにフットワークが良いのですか?」とお伺いすると、「はいッ。各職場を突然回ってこられることもありますし、2週間に1回の庁議では、何処の都市がどんな視察に来られたか必ず問われます。そしてそれは、本市の展開する政策のバロメーターだと」子育て王国そうじゃキャラクター「チュッピー」は2015年度全国第15位、県内第1位のゆるきゃらGPだそうだ。

綾部市は未だにカウンターの奥で職員同士顔を見合わせて仕事をしている。来訪者があっても即刻対応するわけでもなく、まだまだだと長い息を吐いた。改革に休憩はない!!

午後3時半研修を終え、一路、山陽自動車道を綾部に。
午後7時前 綾部に到着した。











by ando-ayabe | 2016-02-17 23:46 | 議員政治活動  

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