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空気枕

決算委員会は、予定の日程をこなし、明日16日採決となった。
声はかすれ、汗が出る一日だった。まだ完治はしていない。

平成18年度決算を総括すると
①市債残高(借金残高)は4年連続の減少で、ピーク時195億円あった借金残高は、毎年の起債発行を抑制した結果(事業を精査しついに最小の起債発行年間9億6千万円)平成18年度末で、174億円の借金残高となった。

 これは、亀岡市以北の都市で最小の起債残高。(一番たくさん借金しているのは、福知山市で520億円)市民一人当たりの借金残高は、綾部市で、457千円で、亀岡市以北の都市で、舞鶴市372千円、亀岡市の408千円に次いで、3番目に低い借金。


②積立金残高は、前年度をさらに3千万円上乗せし47億円と、最高の貯金額。市民一人当たりの貯金額は平成17年度を1800円上乗せし、13万円に。

そんなことで、普通会計(普通家計簿)では、至って健全経営を積み重ねている。景気の良い時代にではない。毎年3億円から4億円も普通交付税が削減され、「厳しいふところ事情の中ででも」である。

少し懸念材料もある。
③実質公債費比率という指標が悪化し、その比率が25パーセントを超えると、借金する時に制限がかかる。
 現在その指数は22.2パーセント「住宅・工業団地の会計」へ仕送り(繰り出し金)がかさんでいること。あと3年辛抱すれば住工団地の借金は完済。その後は、他の会計が順調に行けば下水会計への仕送り(繰り出し金)を残すのみだ。下水会計への仕送りは今から少し調整しておけば長期ローンだから、仕送り(繰り出し)も住宅工業団地会計のように高額ではない。

それと、給料に対する電気代や水道代など、家計でいえば、毎月の給料に対する毎月必要な費用の比率が、平成17年度に対して平成18年度は、少し悪化した。

これを市の財政では、経常収支比率と言うが、89.7パーセントから89.9パーセントになった。これが、100%を上回ると、貯めた貯金(基金)を取り崩さねばならなくなる。

そこまでにはなっていない。

④国保会計は、府下で一番低額の国保料を維持している。しかし、気を緩めては一気に赤字になる。

⑤上水道会計は、すこし貯金が出来たが、何時までも潤沢に上水道が供給できるのかは判らない。施設の老朽化、水源の枯渇など、しっかりとした長期の上水道給水体制を構築しなければならない。

⑥病院事業会計は、京都府下で、唯一の黒字経営。京都府立病院との連携がうまくいかないとたちまち舞鶴市民病院の二の前になる。

平成18年度の決算総括は、概ね以上である。良く、がんばって市の財布の出し入れを調整してもらいながら、必要な施策を打ってもらっている。といったところだ。

欲を言えば限が無い。最後に降りかかるのは市民自身だ。

綾部市は歴代苦しい財政運営を繰り返してきたのが現実。

幕藩時代の町の形は良く出来ている。
臼杵市5万石人口4万人。綾部市1万石人口4万人。規模は同じでも、臼杵の街のつくりは福知山以上だった。
やはり昔の石高はその町の経済の大きさを物語っている。江戸時代は、石高制。同じ人口の街でも、米がその町に集まって金に換わる。歴史の差は大きい。古い家並みは豪華だった。新しい国道も、大きな醤油蔵まで経済の動きの大きさを感じる。

財政が健全に運営されていてこそ市民は「蕎麦枕」でも高枕で寝ることが出来る。

最初は、羽毛のような楽珍な枕でも、しばらくすると空気が抜けてぺしゃんこになるような空気枕では困る。

4日間の質疑は「蕎麦枕」対「空気枕」のような議論だった。

by ando-ayabe | 2007-11-15 18:50 | 議員政治活動  

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