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綾部市議会議員 安藤かずあきの活動日記です。

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自治体議会政策学会(第2日目)

8月24日(金)東京は再び灼熱。
研修会場の市ヶ谷の自動車会館ホール。2日目は、少し参加者も減った感じ。
法政大学名誉教授の松下圭一氏の講演。松下教授は、日本で始めての「議会基本条例」を制定した北海道栗山町議会や北海道白老町の通年議会を指導された方。

綾部市議会「議会運営委員会」が今春北海道白老町・栗山町へ行き調査した。北海道まで行かなくても、松下先生を綾部に来ていただいて、指導いただいたほうがより効果有では?

これまで、綾部市議会も日本全国の自治体を視察と言う方式で調査しているが、もっと効果のある調査方法の検討をしなければ。既定のごとく視察しているがどうか?

話は戻して松下教授の講義内容に戻る。

先生は片山元鳥取県知事と同様、2000年分権改革が実行されていないと言う。

日本の政治レベルは「中進国」並みで、官僚統治・圧力団体・産官複合体制と批判。
政権交代できない政治は民主主義が確立されていない証拠。今回の社会保険庁問題にしても、記録を見に来いという「官尊民卑」の思想がいまだ意識の中で残されている。
「国会は国権の最高機関だ」と言う言葉は「政治の美称」で、官僚内閣制になっている。閣議は形式的で、官僚が作成した議案を内容も理解せず大臣の「花押」を書いているだけ。

まだ、佐藤栄作内閣の頃までは、閣議は議論の場であったとか。それは、官僚出身の議員が多く、議論も大いに働いたが、今は、国家を議論できるような議員はいないとも。

2000年分権改革の真の狙いを全ての関係者が理解していない。国からの通達による締め付けは解き放たれているにもかかわらず、中央の意向やご指導を仰がねば判断できない地方行政。

今は、市民140人当たり一人の自治体職員でないと行政経営は困難にもかかわらず、多い職員数。大阪市に至っては、市民70人に一人の職員数。町村並みに職員を抱えている。

ちなみに綾部市は、市長のマニュフェストによると380人の職員数を目標にしている。市民100人に一人の職員数を目指しているが、現在94人に一人の職員数。100人に一人でも多いと言う先生の理想の職員数は、綾部市に置き換えると270人以下。あと100人以上職員を削減しないと自治体経営が立ち行かなくなる。

また、市の債務総額が明確でない。自治体の借入金の総額を明確にするべきだと。特別会計。公社、3セクも含めた債務や積立金を明確にするには単式簿記では困難で、複式簿記化して、住民に自治体の経営実態を明らかにするべきだと。

議会に対しては、議会運営において、議会会議規則は、戦前の内務官僚が戦前の準則を基に作っている。新たな議会基本条例を議会が独自で作成するべきだ。

そういえば、綾部市議会でも、議員が発言しようとするとそんなことは会議規則には無いとか。教条的なことをいう人がいる。議会議員は議論するために役割を与えられている。議会の設置目的に沿って自由に議論が出来る議会にするべきなのだろう。

また、総合計画は、長い文章で飾ってあるが、タブロイド版4ページ程度にまとめるべきで、議会で議決する議論する総合計画にならないといけない。

行政は劣化している。自治体再構築が必要と。

次いで、自治体法務について
きめ細かな通達や準則に基づいて、改正案どおりに改正していた自治体。2000年分権法の施行によって、それ以前の通達は失効している。

しかし、それ以後も何ら変わらない。自治体職員はロボットで、通知や補助金交付要綱など国や上部機関が作成したマニュアルに基づいて仕事をしている。

通知通達に従う必要はなく、あらゆる領域で、独自の条例を作り行政を行うことが出来る。

「官治集権」から「分権自治」の基本姿勢に立つべきだ。

これからは、国の要綱や通達に基づいた行政を進めることは、自治体の不作為によって訴訟対象となる場合もある。自治立法権によって条例の制定をする時代に。そのために政策法務室のような組織で、どんどん条例化を進めよう。武蔵野市・三鷹市は「自治法務室」を作っている。

国法律は普遍的だが地方自治体は地域特性を持っており、その特性を生かした条例作りが出来る。また、国の政策は縦割りだが、自治体は独自のシステムを作ればよい。

国の法律は、時代遅れの基準だが、地方自治体は独自の基準で条例を作ればよい。仮に国の法律を越えて基準を設け訴訟になってもどんどん争えばよい。そして国の基準を変えさせるくらいになってほしい。ダイオキシン問題の所沢市では独自の条例化で基準を作っている。

次に財政問題について
国は財政。地方は財務=名称自体が中央集権。地方政府という認識の下で、自治体経営に当たるべきだ。

これからは、高齢化・人口減少によって財源も減少、国の補助金も減少。
ますます将来収入は減って行く。パイが減少の時代になる。そんな中で、「スクラップアンドビルド」の時代から、「スクラップアンドスクラップ」へ
財務室をつくり、複式簿記のわかる銀行員などを中途採用し、財政の長期展望を検討する時期だ。公共工事に関しても、建設省の物価版や公共工事の積算基礎は市価より3割高い。工事の原価計算ができる職員を確保するべきだ。そして、連結財務諸表を作成し、長期的な財政見通しを立てなければ、地方は立ち行かなくなる。

当面借金と人件費の5年見通しをたてるように。

1980年代までは総合計画書は,夢を見る計画だったが、これからの総合計画書は、地方の決意の計画になるとまとめられた。

午後は、この自治体議会政策学会の会長の四日市大学総合政策学部長の竹下譲氏など3氏のコーディネートによるパネルディスカッション。

日本女子大住沢博紀教授は、公共事業・行政サービスという「官・民」の時代から、「生活・公共」と言う時代へ。

自治体の議員の多様な役割が期待されている。

山梨学院大学教授の江藤俊昭氏は、先駆的な自治体ほど「議会」が蚊帳の外に置かれている。議会ではなく、別の諮問会議で決めた改革方向を行政内部で議論し予算化し実行に移している。

議会は予算の時にしかかかわることが出来ない。議会は市民の代表として当然その審議過程で、かかわらなければ代表民主主義は崩壊する。本市でも最近ようやく議会での議論の場が出来た。がまだ不十分だ。議会も受身では駄目。積極的に新しい政策の提案が必要。そのためには、議員も市長と同様アンテナを高くもち、情報収集能力も高めなければならない。

議会の存在意義について、単なる質問の場となっていないか。討議の場は充実しているか。会派の役割はどうか。

国会は一元代表制、二院制。地方は二元代表制。一院制。国会では与野党はあるが、地方は原則与野党は無い。

議会は議事機関であることを再認識するべきだ。

濃密な3日間だった。
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by ando-ayabe | 2007-08-26 10:02 | 議員政治活動 | Trackback | Comments(0)