農業法人の魂

綾部の土地利用型農業の担い手は誰?

平成16年度・17年度。農業大学校の卒業生の受け皿として、第3セクターを作り水稲・麦などの土地利用型農業の若手経営者を育成しよう。しかし、それでは、施設農業(ハウス)を営農類型に加えないと第3セクターが経営できませんよ。と京都府の職員。

それなら、園芸作物も加えた営農類型でも致し方ないが、あくまでも、中丹地域における土地利用型農業(水稲+麦)の受け皿法人が基本。

そのためには、10年間ぐらいは、行政が支援しよう。そうして、土地利用型農業の受け皿を育成しよう。そして、農業大学校卒業生の就農研修と独立(就農)促進を図ろう。

当時は、そんな狙いを持って会議に参画し、一定方向を見つけ、後を託し、退職した。

平成19年度当初予算で説明された、「農業法人」はそんな話しとは大きく変わっていた。
農大卒業生も受けるが、主力は、京野菜ハウス120棟を整備し、第3セクター農業法人を作り京野菜の安定供給とブランド化を確立する。

何時。何処で、施設農業の第3セクター農業法人設立に変化したのか。?

今、綾部の水稲などの土地利用型農業は、60歳~80歳までの4~5haの経営規模の農家が担っている。

しかし、後継者が不足している。この層が農業を辞めたら、たちまち荒廃する農地が出来る。
その受け皿として農業法人が必要だった。

そんな土地利用型農業の受け皿法人が滋賀県にあった。

市議会会派横断の政策研究会「玄齢会」(高倉市議・塩見市議・高橋市議・森永市議・安藤)+四方源太郎で農業法人の調査活動を実施。

野洲市議会の内田聡史市議、田中良隆市議のお二人にご協力いただいた。ありがとうございました。

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調査先は、
特定農業法人グリーンちゅうづ」、野洲市学校給食センター、草津市有限会社「養育土」の3ヶ所。

滋賀県野洲市中主地区「特定農業法人グラーンちゅうづ」
土地利用型農業の受け皿として、JAが設立。20haの10年間の借地と作業受託を中心に水稲・麦・大豆栽培で、スタート。14年たった現在140haの借地と100ha以上の農作業受託。中主地区の水田の2割以上をこの法人がかかわっている。
収支は、国・県の各種補助も含めて、黒字経営。年々10ha規模で受託・借地面積は増加している。

既に、綾部市や丹の国農協の第3セクター設立チームが視察に来ていた。
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農協が主導で法人立ち上げをした。そして今、9名の正社員と6名の研修生で、運営。
農業後継者がいない。周辺に迷惑をかけるので農地を荒らせない。誰か農地を預ってもらえないか。その受け皿として、「特定農業法人グリーンちゅうづ」は大きく機能していた。

確かに平成16・17年度時点では、このような法人作りを目指していた。

午後、綾部市や京都府が平成19年度予算でつくろうとしている「京野菜生産法人」の参考になるのではないかと、中道農協長の紹介を受けた九条ねぎ生産法人「株式会社アグリケーション」中島社長を訪問。
この有限会社アグリケーションは「養土育」という九条ねぎブランドを確立して九条ねぎを生産販売してている。
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中島社長は、1950年生まれ56歳。若い時は、関西地区のセブンイレブンの店舗展開の陣頭指揮に立ち、イトヨーカドーのバイヤーとして、食品関係の流通をよく知る人。
 その人が、10年前、一念発起し家業の滋賀県の農家を継いだ。
 農家は収支の計算が年単位で大雑把。蓄積された食品関係のノウハウを生かして儲かる農業をめざす。ハウス野菜を模索。2・3年間の失敗を経て、ようやくここ数年「九条ねぎ」栽培に特化。土壌改良や独自の栽培技術を確立し、商品の区別化を実現。また、自身の経験を元に「平和堂」「築地市場」「高級スーパー」などに販売ルートを確立。今では、約100棟のハウスで年商2億円の九条ねぎ栽培会社に。

中島さんの話しは、農家の話しではない。農業経営者の話だった。

綾部市の「京野菜生産法人」の相談をした。

誰がこの法人の責任を取るのか。市民や府民の税金を投入して、失敗した時の責任は?
株式会社は、出資者の責任。

農業は、営業に熟知した経営者が、圧倒的なリーダーシップを持って経営しないと絶対にうまくいかない。

野菜種は全国でいつでも確保できる。「京野菜」という「歴史」を切り売りするようなやり方では、うまくいかない。

独自の土作りや栽培技術を確立して生産された商品で区別化しなければ市場での評価は得られない。
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第3セクターの経営者が片手間や親方日の丸では絶対にうまくいかない。その経営者が失敗は許されないといった不退転の決意に立てるか。
特に、経営者が原価計算が出来ないようでは、経営はうまくいかない。

厳しい言葉だった。

そして、最後に「農業はおもろいでー」
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by ando-ayabe | 2007-06-07 10:43 | 日々の生活 | Trackback | Comments(2)  

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Commented by しょうし at 2008-06-05 15:26 x
はじめまして。
流れてこの記事にたどりつきました。

中島社長の言葉、重みがあり納得です。

京野菜法人・・・(既に設立された・・・とのことで・・・)がんばってください。

Commented by ando-ayabe at 2008-06-12 17:34
コメントありがとうございました。第3セクター農夢はスタートしました。市内に立地した加工野菜関西のスーパー・コンビに納入加工企業に加工用野菜として結構良い価格で納品していただいているようです。一安心です。

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