夏の研修第2日目

8月3日(金)
今日の研修第2日目第3講座はとても興味をそそる研修だった。講師は、中央大学教授で、大阪府・市特別顧問の佐々木信夫先生。テーマは「これからの地方議員のあり方」
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地方分権の流れを、2000年の一括法以降、地方自治体のモデルは大きく転換していると。
従来の、国主導による地方の事業ではなく、地方は政治を行い、政策を作り事業を展開する形に変わったはず。当時の一括法によって、国の機関委任事務は2割に削減され、地方が廃止・統合できることとなった。
150兆円の公共費(国・地方の予算)は役4万人の政治エリート(高度な常識人)が判断をすることになった。

2000年の改革によって、政策機能や政治機能に地方議会、議員は深くかかわることが期待されている。しかし、現状はどうか。

地方議員の役割は4つあり、
①公共政策の決定者であること
②執行機関の監視者であること
③政策提案。立案者であること
④民意の集約者であること

現状はどうか
・議会は民意を十分反映しているか
・組織として政策立法活動は十分か
・執行機関への監視・統制機能は十分か
・議員の定数や議員報酬は適正か
・議員に女性やサラリーマンが少ない現実

明治22年地方自治制度が生まれた当時の議会制度は、市長が議会の議長を務め、議員の意見を聞いて行政を進めていた。公民は、一部の納税者だけを対象にしておればよかった。「市会」「町会」と言われるものは、戦前の名残。議会と市長は一つだった。議員は無報酬で議会自体が執行機関だった。(今でも神戸や大阪市などは「大阪市会」「神戸市会」と表現している。戦前の名残。

「収入役」と言う言葉も、つい最近その制度自体がなくなったが、当然のことで、「収入役」は当時多額納税者が役場の収入役となり、お金の管理をしていた。本来は、府県のように出納長とか、出納役と言う位置づけ。

続いて、地方議員のあり方を巡るいくつかの論点について講義があった。
第1 議員の身分を巡って
・戦前は名誉職。戦後は有給職だが、今後はどうあるべきか。
・議員と職務職責との関係では、現状は労働報酬か?身分報酬か?議員を非常勤で良いのか常勤とするべきか。議員報酬は国会議員と同様「歳費」ととらえるべきか。
現在都道府県議会議員は、2800人で、平均80万円の月額報酬を得ている。市議会議員は、平成大合併以降20,000人になり、平均40万円だ。町村議会議員はかつて4万人いたが、今は、1万5千人に減り、平均20万円の報酬。

第2には、議員が果たすべき役割について、議員は住民の代理人なのか、信託人なのかと言う点。
議員の役割は、これからどう変わらねばならないのかという点だ。従来型の住民の世話役・相談役で良いのか、政策の立案者たるべきなのか。政策の審議決定者か執行機関のチェックマンで良いのか。と言う点だ。

佐々木先生は、これからの議員議会は、政策立案する役割をもっと重視するべきだと。
つまり、①現状では議会に立法機関としての役割を担うのは困難で、執行部に対する監視機能に特化する議会で良いのか。
②あるいは立法機関として、提案者として議会に政策提案をするべきだ。(現在参議院では、政権交代後、議員立法の案件が増加し、参議院法制局は大忙しの状況と言う。)
③この際、議院内閣制はどうか。首長権限を弱めて、議会が執行の一翼を担う制度も他国にはある。とのこと。しかし、そうなると、議会と執行機関が慣れ合いになってしまう弊害もある。

そこで、改革の方向として一例を挙げられた。
たとえば、
・議会の自律性を高める改革として議会基本条例制定を。
・執行機関を交えない議員の自由討議の創出
・議会主催による各地での議会報告会・対話集会
・議員立法を支える「議会法制局」の各市との共同設置
・議会開催日数の倍増や定例会の月例化
・各議員に対する市民評価、評定の公表など
・予算研究会、監査監察など統制機能の強化策などを提案された。

また、議会の権能を高めるためには、議会事務局長を特別職として、市長部局と対峙させること。
政務調査費を廃止し、その財源を立法調査費とし、法制局の共同設置の経費に充ててはどうか。とも突っ込んだ提案だった。

中身の濃い講義だった。各国の地方自治制度も多様化しているようで大いに研究してこれから順次進む地方自治制度の変革期のファシリテーターとなるべく勉学に励もう。
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休憩中に佐々木先生の図書を買ってしまった。少し高いが勉強しよう。

最後の講座は、兵庫県宝塚市長の中川智子さんの宝塚市のまちづくりに関する首長報告だったが、市民派議員として、衆議院議員となり、法案成立に尽力したことや、宝塚市長となって、東日本大震災の支援を継続していることなど、講演された。

12時半に研修会は終了し、昼食弁当を食べ、解散。13時05分の電車で京都駅に到着。13時23分の特急で綾部に午後2時40分。暑い日差しが照りつけていた。自転車で帰宅し、シャワーを浴びて、休憩する。

午後6時過ぎに、綾部高等学校へ。綾部高校同窓会の支部長・理事会。120周年記念事業の承認や実行委員会役員の承認。寄付集めについて協議。午後8時半会議は終了。それにしても、相変わらず資料の不足やミスの多い同窓会です。事前にチェックを役員がするべきだと思う。
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by ando-ayabe | 2012-08-06 12:48 | 議員政治活動 | Trackback | Comments(0)  

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