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ドクターヘリ基地視察

11月16日
ピーポー、ピーポーと言うけたたましい救急車の音が、自宅の近くの府道を急いで走る。また誰か市立病院へ搬送されたのだろうか。と案じる。
ほどなく携帯電話にあやベールからメール配信される。そうか○○町で救急案件か...
近くでサイレンが止まると、余計に心配になる。早く医療機関へ。という気持ちで、心が落ち着かない。

午前10時過ぎ。総務教育建設委員会では休会中の視察としてドクターヘリの基地となっている兵庫県組合立豊岡病院を調査訪問した。
出張した議員は所管委員の8名に加えて、委員外議員が4名参加。合計12名。豊岡市までマイクロバスで、豊岡まで視察に出向いた。

内容は、以前にも創政会会報でお知らせしたとおりだが、急速にドクターヘリの需要が伸びている。平成22年4月に日本海側の広域医療をカバーするため、京都府と兵庫県、鳥取県の3府県の広域連携行政の一環で事業が開始され運営されている。毎月2千万円の委託料で、救急ヘリの運航業務が民間会社に委託され、そこへ、豊岡病院の医師看護婦が乗り込んで、急性期の医療を確保している。

平成22年度の利用は847件。類似のドクターヘリ運航では日本最多とのこと。(平成21年度は千葉日大病院のドクターヘリが日本一だったとのこと)
全体の74%に当たる634件は、兵庫県の該当消防本部などで、京都府は21%を占める180件の出動件数。その内綾部市消防本部管内の搬送案件は30件で、全体の3.5%。利用は偏在しており、京都府では、医療体制が充実している舞鶴市消防本部管内の利用は0件。府内では京丹後市が75件と一番で、2番目が綾部市となっている。平成23年度も、利用は着実に増加しており、全国最多の出動回数を維持することになろう。

綾部市へは、出動要請から3分で離陸し、おおむね15分でランデブーポイントまで到着する。
基本的には豊岡病院への搬送だが、脳・心臓疾患は、近くの専門医療機関へ搬送する場合もあり、交通事故等は、豊岡病院へ搬送されるとのことだった。特に各消防救急においては、ドクターヘリ要請基準(キーワード方式)が定められ、その基準に適合すれば、直ちにドクターヘリの出動を要請できることにより、迅速な患者対応ができるとのことだった。
ドクターヘリ基地視察_f0111128_141520.jpg

過疎高齢化が進む綾部市においては、へき地での緊急時のドクターヘリは大変効力を発揮することは間違いない。
パワーポイントでの説明に続き、ドクターヘリを見せてもらおうと現場へ移動。残念ながら、ちょうど鳥取方面へ出動したところ。致し方がないので、格納庫やヘリポートを見せてもらった。ドクターヘリは、原則半径50km圏内にかかる消防本部の管轄区域内を、午前8時半から日没前30分まで365日運航しており、最大2名の患者を移送することができるとのこと。出動要請から20分もあれば綾部のランデブーポイントまで到着することができる。

受け入れ先の豊岡病院は、2市(豊岡市・朝来市)の組合立病院で、沿革は古く明治4年、日本で2番目に開設された病院だとのこと。診療科は24科ベッド数は500床。医師92名看護師421名など急性期医療並びに、救急救命医療などを中心に但馬地域の中核病院としての役割を果たしている。院外処方や医療補助者も配置されており、施設や立地に関しても素晴らしい環境の病院だと思った。しかし、医師・看護師確保にはこの病院も同様苦心しておられた。看護師も近くに看護系の学校があるが、多くは、京阪神へ就職するとのこと。

説明には曲渕院長をはじめ岩上管理部長や担当課長の皆さんにご説明をいただいた。忙しいのに大変ありがとうございました。

午後3時過ぎ現地を出発し、市役所着は午後5時前約1時間30分。京都へ行くくらい時間を要した。15分で到着するドクターヘリの時間距離の短さに感嘆することしきり。

by ando-ayabe | 2011-11-16 23:00 | 議員政治活動  

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